音楽室と化学室と美術室とPC室の融合部屋 所謂自由室

趣味と気分で適当に色々やります.なんかあるとたまに更新します.

最近の気づきと失敗の話

なんとなく最近の出来事と,新しいおもちゃを手に入れた失敗談.




数学ガールフェルマーの最終定理編を読んでて,モジュラー形式の話で
\Phi\left(\frac{az+b}{cz+d}\right) = (cz+d)^k\Phi\left(z\right)
の式が登場した.

ここらへんは昔はなんとなくゼータ関数について調べてたので,テータ関数
\vartheta(x) = \sum_{n=-\infty}^{\infty}e^{-\pi n^2x}
函数等式
\vartheta\left(x\right) = \frac{1}{\sqrt{x}}\vartheta\left(\frac{1}{x}\right)
は一応知ってたので,なんとなくですが

ある点P_nに対してそれに関連づくP_{n+1}が計算できて,その点から更に関連づく点P_{n+2}が計算できて・・・
というように1つの点から関連づく点が存在する

というように読みました.

ただその個数ですが,例えば正規化ゼータ関数ですと

\hat{\zeta}(s) = \hat{\zeta}(1-s)

というようにs \Longleftrightarrow 1-sのような変換で有限しかない場合もあるんだなという感じに思いました.
ただそこに関してはまだ自分の中の想像というだけで,ちゃんと把握しきれていないと思うので,もっと勉強したいな・・・


ただ数学ガールで気になったところはその後で,
a=1b=1c=0d=1と置いた時に\Phi(z+1) = \Phi\left(z\right)に対応して,行列で
 \begin{pmatrix}
a&b\\
c&d
\end{pmatrix}
= \begin{pmatrix}
1&1\\
0&1
\end{pmatrix}
という記述があった.なんで唐突に行列が出てきたんだっけって思って調べてみたら,一次分数変換というものがあるらしい.

例えばz\frac{az+b}{cz+d}に代入するともちろん\frac{az+b}{cz+d}になる.
じゃぁこの\frac{az+b}{cz+d}\frac{ez+f}{gz+h}に代入すると・・・?

というと,実際計算してみたらわかるが\frac{(ae+cf)z+(be+df)}{(ag+ch)z+(bg+dh)}という結果になる.

これと行列がどういう関係になっているかというと
 \begin{pmatrix}
e&f\\
g&h
\end{pmatrix}
\begin{pmatrix}
a&b\\
c&d
\end{pmatrix}
=
\begin{pmatrix}
ae+cf&be+fd\\
ag+ch&bg+dh
\end{pmatrix}
に対応付けられる.

つまり変換していくたびに対応する行列を左からかけてやればこの変換に対応する行列が計算できるというお話.



この性質は面白いなと思い,友人に投げる問題の方針を決定(鬼)

とりあえずは自分も今は深くは踏み込めなさそうな内容なので,『何度も変換を行い続けた結果,値はどうなる?』という内容に決定.
行列は色々計算した結果,ネイピア数の最初の4桁,2,7,1,8を使用しようと決めた.


色々検算した結果以下のような問題ができた.

g(x) = \frac{2x + 7}{x+8}としたとき
f_1(x) = g(x)
f_2(x) = g(g(x))
\cdots
f_n(x) = g(g(\cdots g(x)\cdots))
のようにgn入れ子にしたものをf_n(x)と記す.
f_n(x)xnで表わせ.
ただしf_0(x) =xとする.

これを友人に投げました.

とりあえず検算としては,固有値を求めて対角化し,n乗したものを元に戻して終了!ちゃんちゃん!
という感じで想定していたけど,よく考えなくてもこれ,数列考えれば解けるじゃん

というわけで,数列使われて解かれて終了.ちゃんと色々な解き方想定しておかないとね!!



という新しいおもちゃを見つけた時の失敗談でした.
数列を使った解き方の記事は友人が書いてくれました.

shibiremath.hatenablog.com