前回はフィボナッチ数列の漸化式について考えた.
aryuaryuaryuryu.hatenablog.com
今回は
の形の漸化式について考えてみる.
追記:応用の欄を大幅に変更しました.
重ね合わせの原理を用いた解き方
重ね合わせの原理2
数列と定数を用いた2つの漸化式
を満たす一般解について,前者の1つの解を,後者の1つの解をとする.
自体は
の解になる.
実際を代入すると
になる.
ここでポイントなのは
について,を足し合わせたが新たな数列として足されて構成されている
ことである.
方針
ここで,とすると
の式になる.
前者の解を考えるなら,数列が定数になるほうが求めやすいし扱いやすいのでと置いたものを代入したもの
を解くと
が得られる.
後者はもう明らかに
なので,とを足し合わせた
が
の解になるので,あとはに合わせての値を調整すればよい.
実際の計算
例えば
の一般項を求める際
と分けて
より
になるので
ここでと設定していたので
こうして
の解
が得られる.
他の問題への流用
他の問題として
の一般項を求めてみる.
これも,とすると
と分けられる.
前者を簡単に解くにはと置いてみると
から
これでが得られるので,前者の1つの解
が得られる.
一方
の解は
なので,を重ね合わせた
が解になり,よりなので
が得られる.