デデキントのイータ関数
,
特にとすると
このイータ関数の24乗は重さ12のモジュラ形式
となる.
このイータ関数の24乗について展開したものの係数を関数としと書く.
いわゆる
としたときのをラマヌジャンのタウ関数と呼ぶ.
少し面白そうなので調べてみた.
簡単な説明
式
について,総和は別に0から始めてもいいが,24乗の外でを乗じているため,結局となるので変わらない.
見ての通りとなる.
このは乗法的関数であり,の時となる.
この乗法的関数という性質はラマヌジャンが予想しており,Mordellによって証明がされた.
ラマヌジャンが予想した性質としては,を素数とし,
(1) の時
(2)
(3)
の3つ.
本記事では(1)と(2)について記す.
(2)の証明
関数の定義
(2)を先に示し,係数比較から(1)を示す.
という関数とを定義する.
これらの関数はからとを満たす.
FがSにより変換されること
前述の通りはを満たすが,についてはどうだろうか.
の部分に関しては
により
という形になる.
ここからの部分に考える必要がある.
のに関し,を考える.
からと紐づけたい.
とし,とし,となるようにを決定すると,に対しもをわたる.
すると
により
よって
以上の議論によりが得られる.
Fをちゃんと計算する
今後関数に関して
の2項目を総和に入れ込み
として扱う.
総和の順序入れ替え
ここで2項目のに関して,がの倍数のときの総和はであり,そうでない場合は総和はとなる.
つまり2項目はに限定され,
という形になる.
F/fについて考える
関数について考える.
により,は重さ0の保型関数なので定数関数であり,分子分母の共通因子を削除した後にを代入したときのが定数項になる.
ここでであることに注意し分子分母の共通因子を削除する
とし,
が得られる.
(2)の式の導出
以上よりでありなので
係数比較を行い,がの倍数でない場合はは影響しないため
これはを代入するととなり,それはそうという感じ.
一方とし,がの倍数,いわゆるである場合は
特にとするとであり,
ののパターンになる.
同様にの項を確認し,を代入すると
という式が得られる.
(1)(τが乗法的関数であること)の証明
としたときにが得られたため既に証明ができている.