音楽室と化学室と美術室とPC室の融合部屋 所謂自由室

趣味と気分で適当に色々やります.なんかあるとたまに更新します.

円周率>3.05についてのメモ

Q.
\pi > 3.05を示せ


A.
\sin15^\circ = \frac{\sqrt{6} - \sqrt{2}}{4}より\pi > 12\sin{15^\circ} > 3.05






解説

単位円の内接正12角形の周長は24\sin{15}^\circ = 6(\sqrt{6} - \sqrt{2}) > 6.10になる.

解説の解説

単位円に内接する正12角形に対し,円の中心から頂点に直線を結び,その隣の頂点にも中心から線を結ぶと,頂角が30度の二等辺三角形ができる.
頂点から底辺に垂線を降ろすと斜辺が1で直角でない小さい方の角が15度の直角三角形ができるので,二等辺三角形の底辺は
2\sin{15^\circ}
になる.
\sin{15^\circ}

\cos{30^\circ} = \frac{\sqrt{3}}{2}
の半角の公式より
\sin{15^\circ} = \sqrt{\frac{1-\frac{\sqrt{3}}{2}}{2}} = \frac{\sqrt{2 - \sqrt{3}}}{2} = \frac{\sqrt{3} - 1}{2\sqrt{2}} = \frac{\sqrt{6} - \sqrt{2}}{4}
と導出できる.
正十二角形の周長は一辺
2\sin{15^\circ}
を12倍したものなので
24\sin{15^\circ} = 6(\sqrt{6} - \sqrt{2})
になる.
あとは単位円の直径で割れば
\pi > 3(\sqrt{6} - \sqrt{2}) = 3.10... > 3.05
になるので題意を示せる.




思いついたけど没な案
\pi = 4 - \frac{4}{3} + \frac{4}{5} - \frac{4}{7} + \frac{4}{9} - \frac{4}{11} + \frac{4}{13} - \frac{4}{15} + \frac{4}{17} - \frac{4}{19} + \frac{4}{21} - \frac{4}{23} + ... > 3.05
これは12項目くらいまで計算すれば示せるけど,微分を使ってこの公式を導出するので循環論法

ちなみにオイラーによるマチンの公式派生
\tan^{-1}\left(\frac{1}{2}\right) + \tan^{-1}\left(\frac{1}{3}\right) = \frac{\pi}{4}
を用いた
4\sum_{n=0}^{\infty} \frac{(-1)^n}{2n+1} \left(\frac{1}{2^{2n+1}} + \frac{1}{3^{2n+1}}  \right)
は常時3.05より大きい値をグラグラしながら収束する.